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新しい人生で見つけた希望(片野 ゆかりさん)

2013年9月4日

私は9年前に大阪から秋田に嫁いで、夢も希望もある新婚3か月目にスキルス胃がんを宣告されました。

自分の命はこれで終わるのかな…と、命のことももちろん心配でしたが、それ以上に周りに迷惑をかける…それが心配で心配でなりませんでした。

がんという病気は肉体以上に精神的なダメージが予想以上に大きいんだと気が付きました。幸い命は助かりましたが、術後4年間はまともな生活を送ることが出来ませんでした。その一番つらかった時は、「この気持ちを吐き出したい!」「どうやって生きていけばいいのか誰か教えてほしい!」そう思う日々が続きました。

そんな時に、同じ病気の方に話を聞いてもらって、手を握っていただいたとき、涙がどっと出て心から癒されたのです。だれかにこの気持ちをわかってもらいたかったんだと思います。いつか自分が元気になった時には誰かにお返しがしたい!そう強く思ったのを覚えています。

がんはまだまだ社会的偏見があって、なかなか人に言えなかったりしますが、患者同士で気持ちを支えあうことはとても大切だと思います。

そんな強い思いが、今年6月に「ぴあcafe♪」というがんサロンを立ち上げるきっかけになりました。

「自分は一人じゃないんだ」と思えることが生きる希望に繋がると思います。これからも地元秋田で、がんサバイバーが仲間と楽しく集える場所を提供していこうと思います。

ありがとうございました。

 

片野ゆかり (40代、女性)